数え年百歳、夫の母の家族葬の記録です。
子ども3人、孫8人に恵まれた義母を思い、温かく見送りたい——
今回は総勢17名の親族が札幌、東京、埼玉、さらにはマレーシアから北海道旭川に集まるという、
めったにない機会でもありました。
実は私には、2年前の実母の家族葬で『思い通りの満足いくお見送り』ができた経験があり、
今回もアイデアはすでに胸の中にありました。
けれど、私はあくまで『嫁』という立場です。
前に出すぎないよう最初は夫に相談しつつ、みんなが無理なく参加できるよう、
夫のお姉さんたちとも少しずつ言葉を交わしながら準備を進めていきました。
「やりたくない人もいるかもしれないから、無理はしないでね」
そんな優しいお互いの気遣いも大切にしながら、
みんなの気持ちに寄り添い、一歩引いた立ち位置から静々と準備を進めていきました。
『大人になった孫たちが、祖父母に可愛がってもらった記憶を持ち寄り、
これからの親族の絆を深めるきっかけにしたい』
私が思い描いたイメージを形にするための『場づくり』は、ひとつの小さな円陣から始まりました。

【はじまりは、4人の静かな円陣】
皆が集まる前。
夫と二人のお姉さん.そして私の、きょうだいが揃った静かな空間で、
私は姉たちに声をかけました。
「温かく良いお見送りの会ができますように」
そう言って手を差し出すと、皆すぐに応じてくれました。
言葉にせずとも「温かく見送ろう」と心を一つにした、確かな手応えのある『円陣』でした。
しかし、20年ぶりに再会する従兄弟同士もいる17人の親族が、自然と打ち解けて会話を交わすためには、ちょっとした『きっかけ』が必要です。
まずは空間づくりから。
椅子が数客並べられていただけの大広間は、
私の想いに共感してくれた姪が「やりましょう!」と頼もしく手を貸してくれ、
みんなが集まる「作業台兼、会食のスペース」へと整いました。

【手を動かすことで生まれた、あたたかな会話】
孫やひ孫たちが三々五々、集まり始めます。
先に到着し、静かに様子を見守っていた甥にも声をかけ、棺を飾る紙の花づくりを一緒にお願いしました。
不思議なもので、手を動かしていると、自然と語り合える雰囲気が生まれていきます。
少し緊張した面持ちだった小学生のひ孫には、寄せ書き用の色紙に絵を描くお願いをしました。
色鉛筆を渡すと、遺影のお顔を見つめながら張り切って描き始めてくれました。

棺の中に横たわる義母のそばへも、
「おばあちゃんの体に触れられるのは、本当に今だけだよ」
そう声をかけて誘うと、孫たちはそっと義母の足や顔に触れ、優しい言葉をかけていました。

その後の食事の席では、ひ孫が描いてくれた絵の周りにみんなで寄せ書きを重ね、
それぞれが書いたメッセージを自分の声で読み上げる、温かい時間を過ごしました。

【若い世代を信じて、任せるということ】
葬儀を終え、火葬場へ移動したときのことです。
気づくと、火葬場の休憩室には飲み物や食べ物が何も用意されていませんでした。
「お寺にたくさん残っているから、取りに戻ろう」とお姉さんたちが立ち上がろうとしたので、「大丈夫ですよ、ここは若い人たちに任せましょう」と声をかけました。
私の言葉を受けて、娘や息子、姪、ひ孫たちが素早く動いてお寺へと向かってくれたのです。
若い力のおかげで物品の回収はスムーズに進み、
休憩室に戻ってからも姪たちが甲斐甲斐しく配膳を手伝ってくれて、
おもてなしの場が見事に回っていきました。

かつて幼かった子どもたちはみな成人となり、こんなにも頼もしく成長していたなんて——。
若い世代を信じて任せることで、素晴らしい活躍の場が生まれました。
【輪を広げて、未来へ続くこれからの絆】
すべての式を終えたとき、私たちは再びあの『円陣』を組みました。
最初は「本当にそんなことまで、できるかしら」と半信半疑だったお姉さんたちも、
最後には「手作りの本当に良いお見送りになったね」と、笑顔で温かい言葉をかけてくれました。
そして今度の円陣は、最初の4人だけではありません。
最後まで一緒に力を尽くしてくれた姪や娘も加わり、輪はひと回り大きくなっていました。
みんなの顔には、大仕事をやり遂げた充実感と、温かい絆のぬくもりが溢れていました。
義母が旅立ったことをきっかけに、その後、一族のグループLINEが立ち上がりました。
当日の写真だけでなく、それぞれのスマホに眠っていた昔の懐かしい写真や動画が、今も次々と共有されています。
「初めて、こんなに繋がりが持てたね」
みんなでそう喜び合っています。

気がつけば、来年の一周忌の集まりも、楽しみに計画し始めているところです。
棺にかけられた、華やかなピンクの花柄の布。
きょうだいで組んだ小さな円陣は、若い世代を巻き込みながら、これからもずっと続いていく『大きな家族の輪』へと育ち始めています。






『ふれあいあそび』と『表現あそび』の世界観を一緒に作ってくださったカンテレ奏者の皆さんと💖


【タッチケアを育む会.新企画スタート】 







(娘と孫1才の頃)








そして最終日前日、訪れたオーガニックエスプレッソの店『SweetBlossom』、


